2001年4月27日(金)読了
おもしろい!
一度でも「映画のような恋がしたい」と思ってできずに悩んだ経験のあるアナタ!一読をお勧め。
世の中はテレビや雑誌、小説はどこもかしこも恋愛だらけの恋愛至上主義がはびこっている。
そういう人たちがたくさんいるのと同時に、それができない人たちもたくさんいるという、ギャップについて、作者の体験を織り込みつつエッセイ調で語っている。恋愛至上主義が浮上したのは20世紀初頭からの恋愛不要論との戦いに勝利した結果で、世界的な現象である。「恋愛してないと男じゃない」といった風潮、クリスマスのためにボーイフレンドをあわててつくる女の子たちの出現はほとんど恋愛新興宗教と言うべき現象だと言い切っているところがおもしろい。
新興宗教なのでその教義に全面 Agree している人たちは問題ないが、教義に憧れつつも実践できない人々は悩み続けるのである。しかもこの新興宗教はメディアを通して膨大な情報を消費者に流し込み、教義の上にこれまた膨大な商業ベース(音楽、書籍、映画などもろもろ)が構築されているので、これに背を向け洗脳から脱却するのは相当に困難だ。
この本の主張には納得のいかない人がたくさんいると思う。しかし、テレビドラマに出てくるような恋愛をしたことがないぼくにとっては、コンプレックスがすーっと溶けてなくなるような爽快な読後感が残った。
ちくま書房から新書で出版。ちなみに章立ては「童貞であることの不安」、「『おかず』は必要か?」、「女は押しの一手?」、「てめえらばかりいい思いをしやがって!」などととっても魅力的。買うときは必ずカバーをしてもらおう。手にしているのを見られたら恥ずかしいから。