今日は、仕事を早く終わらせ、
デジカメWatchに出ていた茂手木秀行写真展に
行きました。
感動しましたね。モノクロでここまで深い表現ができるのかと。
最近、マイブームなのですがモノクロプリントに興味が湧いていたのと、
写真のブルーの表現やグラディエーション表現に関心が高まっています。
写真展を見学するになってからなんですが、モノクロ(特に銀塩)のなめらかな
グラディエーションを見ていると、美しさと穏やかな気持ちを感じるようになりました。
この写真展は、モノクロで作家が見た夢を表現するという変わった写真展です。
数十枚におよぶ写真はすべて海をモノクロで、フィルターをかけて長時間露光したもの。
しかも、人や生活を感じさせるものはうつっていません。
昔、ソ連のSF映画に「ソラリス」というのがありましたが、この写真展の海は地球ではなく
どこかの星、惑星ソラリスの表面のようなな不思議な印象を与えます。
感じたのは2点です。
ひとつめは前にも書きましたけど、モノクロームのグラディエーションの美しさです。
海と空を隔てる地平線もあやふやなグラディエーション。
カリカリな地平線でなく解けるような不思議なグラディエーション。
写真でこんな繊細な表現ができるのかと感動しました。
特に海にあたるやわらかな陽射しを映した一点と、海と空のグラディエーションの
中に浮かぶ見えるか見えないかわからない漁船の光を映した一点には
感動しました。
ふたつめは作家の執念です。
自分の見た夢の世界を表現するためだけに、全国の海をまわり、モノクロの世界を
写し撮る。テーマへの執着心はすごいし、その思いが一枚一枚から伝わりました。
ひさびさにすごいものを見たと思いました。
新宿・コニカミノルタプラザで23日(金)までやってます。
勤務先を早退しても見る価値のある写真展だと思います。
↓ 先月、四谷で見た「走る落ち葉」です。