2000年9月4日(月)読了
アトランタへ出張に行った時にこの本を見つけた。この本は日経ビジネスで紹介されていて、頭の片隅にあったのだが、ベストセラーとして平積みされていたので衝動買いしてしまった。簡単に言うとこの本はRobert Kiyosaki というハワイ出身の日系人が、いかに金持ちになるかという誰もが一度は描く夢をどう実現するのか、ということを書いる本だ。Poor Dadというのはかつてハワイ州の教育委員長(?)という要職についていた人で著者の実父だ。Rich Dadというのは著者の小学生時代の友人の父親で、資産家であり、実業家である。この本では少年時代の著者にRich Dadがお金持ちになる手ほどきをするという構成になっている。Poor Dadは反面教師みたいなもので一般的な米国人の価値観を体現しているような存在である。
日本の本屋でも「一億円を貯める本」とか「株で3億儲ける方法」とか、逮捕されてしまったF・Hが書いたと言われる「50億貯めずして何が人間かっ!」という、タイトルからして怪しいにおいプンプンのものがある。「Rich Dad, Poor Dad」もそうした類の怪しい本かと思ったのだが、ベストセラーになるだけあって中身は結構ちゃんとしており、しかも易しい英語なので、会社の行き帰りの電車の中で読みきってしまった。今は続編の「CASHFLOW Quadrant」という本を読んでいる。
ぼくが一番、この本で興味をもったのは、会社や政府の提供する年金に頼らず、みんなが自分の判断で投資をおこない財産を増やし、老後の生活も維持できるような人生設計を組み立てよう、というような著者の考えかたを、「アメリカ人」に対して訴えかけているところだ。日本人は投資リスクの理解が足らないといわれている。低金利時代には米国人のように自分で投資リスクを考えていく習慣をつけていかなければならないと、経済評論家はしたり顔で話すのだけど、実は普通のアメリカ人も日本人と同じように、「いい学校にはいり、いい成績をとり、安全な、倒産しないような企業に勤めて、老後は年金をもらって楽しく暮らそう」と考えていることがわかっておもしろい。
ここで出てくるRich(金持ち)とは働かなくても食べていけるだけの投資収入を得られる金融資産や不動産を保有している人たちと定義されており、著者は47歳でRichの仲間入りになった。RichになるためにはPoor Dadは「学校でいい成績をとり、いい会社に勤めることだ」と言い、Rich Dadは「金融リテラシ(知識?・知恵?)を磨き、マネージメントを学べ」とアドバイスする。著者も学校教育の中で金融リテラシを高めるような教育がされずに、いい学科成績を取ることのみが重視され、大部分の学生がそれに盲目的に従うことに警鐘を発している。