ボクはほとんどRAW現像はやりません。
先生に見て頂くポートフォリオから写真展の展示作までほぼJPEG撮って出しです。
理由は4つあってそのひとつは、時間がかかって面倒だから(笑)。
2つめはRAW現像をやった結果うまく仕上がったという事例を知らないからです。
雑誌やWebサイト、飲み屋の写真談義でも、これこれあーやってこうやって現像やって仕上げたという話を見聞きしたりするのですが、
「それって、最初からJPEGでやってもかわんねーんじゃねーの」
とか
「そこにこだわっても誰もきづかねーんじゃねーの」
とか
口には出さないけどそういう疑念が払えないため自分じゃやらなくなったのです。
JPEGの仕上がりはそのデジカメメーカーの知恵の結晶ですから、素人がチマチマとRAWでパラメータをいじくり倒したところで敵うわけがありません。デジカメがたたき出したJPEG画像が素人のRAW現像より出来が悪かったらメーカーのエンジニアの存在意義がないでしょ。
RAW現像やる人のうち、本当にそれが必要なのは5%くらいの広告写真、雑誌の写真をとるプロのフォトグラファーだけなんじゃないかと思っています。
3つめは複数の写真を現像したときに一貫性をとるのが難しいと考えているからです。
一枚一枚渾身の現像ができても、10枚なり20枚のポートフォリオや展示作品を構成する際に一貫性がとれるか自信がありません。同一パラメーターをバッチ適用して同じテイストで現像すれば理論上一貫性はとれますけど、
それだったら、最初からカメラにそのように設定しておけばよいような気がします。
4つめは仮にRAW現像ですばらしいデータができあがったとしても、出力媒体によっては努力が報われないことが多いためです。
特にWebなどのネット環境では、画像を閲覧するPC/スマホの状態が千差万別なので自分のモニターで見た状態が他者のモニターで再現されることはほとんどないと思います。液晶モニターは経年劣化が激しい製品ですし、ほとんどのPCのモニターはビジネス用途、つまり文字などがくっきり見えるようにチューンされています。そんなモニターで、たとえば滑らかなトーンカーブを維持しつつ、豊富なグラデュエーションを持つよう現像したとしても全く表現されません。
また、プリントする場合でも下手にレタッチするよりも、プリンタドライバのオプティマイザにまかせてしまったほうがよい結果が出ることが多いのです。プリントに自分の思いをこめると言う意味では邪道かもしれませんが、経験上、より多くの人がよいと感じるプリントは機械任せの方に軍配があがります。
そんなわけで今までRAW現像はほぼやらなかったのですが.....
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以前v3を使っていたのですが、やっぱSILKYPIXって使いやすいわぁ~。
インターフェースはほとんどv3と変わらずなので、ほぼマニュアル・レスで操作可能。
前になかった覆い焼きメニューやフリンジ除去は結構使えそうです。
お正月は久しぶりのRAW現像で遊ぼうと思っています♪
↓ 久々のRAW現像はハードモノクローム仕上げ。


ちなみにハードなモノクローム仕上げをするならRAW現像は必要なくJPEG+レタッチで十分。
理由はハードモノクローム仕上げそのものが画質の情報量を削減する(劣化させる)処理だから
画像の情報量を保持しつつ変換をおこなうRAW現像処理を手間かけてする必要はないはずです。