ボクにとって初のグループ写真展「ドレミのうた」は日曜日に終わりました。
いまだに余韻をひきづっております!(^^)!
写真展をやるにあたって参考になった本やワークショップをメモしておきます。
■ 「写真を愉しむ」by 飯沢耕太郎
岩波新書から出ている薄手の本です。
きっかけはすべてこの本からでした。
その前までは写真を撮って気に入ったのをブログにUpすることの繰り返しでした。
そろそろ他のこともしてみたいと思い始めたころ、書店で見つけたのがこの本でした。
この本に書かれている「写真展にいってみよう」、「写真集を読んでみよう」、
「ポートフォリオにまとめよう」、「写真展をやろう」などなどをひとづつ、
この1年弱の間、やってきました。
ほぼすべて初めての経験だったので刺激的でした。
いわばボクの写真活動の教科書みたいなもので、今でもヒマな時、パラパラめくりながら、
何かできることはないかを探しています。
■ 「ポートフォリオレビュー」by ニコンサロン
プロの写真家に自分の写真をタダで講評してもらえるという夢のようなイベントです。
3回足を運び、2回目以降は年齢が上限を超えていることがバレてしまい、他人の講評を
聞くだけでしたが、それでも十分面白いと思います。
写真の評価という点で大変面白かったのです。
ブログ上の写真、写真雑誌のコンテスト写真、巷にあふれている広告写真は一点豪華主義です。
すなわちたった一枚の写真が評価される世界です。
写真作家の世界では数十枚、時として数百枚の写真が、見る人にメッセージが伝わるか、
写真に十分な力があるのか、という観点で評価されるのです。
また、この世界は言葉や文字のない世界のようでした。
ブログで写真を発表するとき、説明書きを入れることができます。
講評している時の先生方を見ていると、言葉や文字でなく、写真だけからどんな
メッセージが伝わるかに集中しているように見えました。
レビューに参加する時の心がまえとしては、まず誉められることはない、という
ことです。
ニコンサロンでの写真発表の選考会を兼ねているので、そんなに簡単に誉められ
ませんし、手放しでほめられている人を見たことがありません。
何か言われても、そんなもんだ、と思い、落ち込まないことです。
■ ワークショップ「写真の額装、展示」by Roonee
四谷のフォトギャラリー・ルーニーで年に2回くらいやっているワークショップです。
写真展を量販店の額で済ませようとしたのですが、どうしても写真ギャラリーの
ような雰囲気が出ず、何か秘密があるんじゃないかと思って参加したワークショップでした。
秘密はありありでした。
額装、展示の世界は一見すると「額に入れてかけるだけじゃないか」と思われるかもしれませんが、
写真を効果的に保存しつつ、効果的に見てもらうためのノウハウが詰まっています。
写真の額装・展示のバリエーションは多種多様ですが、写真展を実施するうえで最も
スタンダードなノウハウが学べるので、のちのグループ展で大変役に立ちましたし、
写真を撮るとき、写真の最終形である額装までイメージすることができるようになった
点もよかったです。
■ 「ART & PHOTO BOOK EXHIBITION」by 新宿眼科画廊
新宿のアートギャラリー・新宿眼科画廊で年一回もようしているイベントです。
100名分のポートフォリオをギャラリーに展示してくれ、見てくださった方々から
いろいろなフィードバックが得られます。
ポートフォリオ作成と写真展は一見なんの関係もないように見えますが、
写真をひとつの作品にまとめるという点では同じです。
ポートフォリオは言ってみれば、ブック形式のミニ写真展のようなものです。
このイベントに参加してからは、専用バインダーにArtist Descriptionを
作成し、写真を効果的に綴じ、作品に仕上げるという習慣がつきました。
■ 「池本さやか 写真展を開こう!」by Roonee
ルーニィの超お勧めワークショップです。
ボクの写真展もこのワークショップの修了展でした。
5回の池本先生による講評を経て、最後に写真展を行うという流れで、特に
講評が有意義でした。
たくさんの写真を何度も並べ替え、比較し、また並べ替え、全体のデザインを
確かめながら作品に仕上がっていく過程はとてもスリリングでした。
また、人に見てもらうことで、自分の思い込みの世界から脱却できるのも
新鮮です。
ボクの展示作品は夜の街の写真がほとんどだったのですが、
持ち込んだ作品は昼のもあれば、自然の写真もあるとバラバラでした。
先生の意見、参加者の感想を経て、もっとも他者へのインパクトがあり、
かつ「ボク」らしい写真はコレだよね、ということが段々と固まっていき、
展示作が絞られてきました。
自分の作品が写真として人前にさらされると、ボクの思い込みとは関係なく独自の解釈が
され、評価されていくのを間近に見て、とても感動しました。
講評を受けるうえでのコツは、この写真をどうしても展示したいと決まっている人
以外(そんな人は講評を受ける必要はないのかもしれませんが)、
できるだけ多くの写真を持ち込むことです。
その際、自分のフィルタリングをかまさないのがいいと思います。
自分の写真なのに、自分以外の全員がいいと言ってくれる写真が何枚もありました。
持ち込みかたですが、2Lくらいの写真をアルバムなどの綴じず、
バラバラに持ってくるのがよいです。見ながら並べ替えたりするからです。
L版だと見づらく、A4だとプリントするのにお金がかかるし、持ってくるのも結構大変です。
ちなみにボクは毎回A4で100枚近く持ち込みましたが、さきの理由で、次回の講評会の
時は2Lにしようと思ってます(涙)
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以上が写真展をやるうえでボクが参考にしたリソースです。
また、この記事の下のほうにあるタグ「めざせ写真展」をクリックしてみてください。
ご紹介したワークショップ、イベントのレポートと
ボクのここ一年の悪戦苦闘を読むことができます(笑)
初めて写真展をやってみたいと考えている方の参考になれば幸いです。