うーん、今ひとつ
手形詐欺にやられた上司である会計課長の仇討ち物語だが、今ひとつ切れがない。
不満に思ったことは3つある。
ひとつは主人公の印象が薄い。学生時代の同級生で、新聞記者をやっている男の方が精力的だし、印象的だ。
ふたつめは謎解きが技巧にはしっていて、しっくりはいってこない。それに主人公が、一味と思われる女性に抱いていた、わだかまりはなんだったんだろう?読んでいるぼくのほうがわだかまってしまった。
みっつめは結末がエグすぎる。何もそこまですることなかろうよという殺しをする。
あんまり書くとネタバレなるので、書かないけど。
一気に読めてしまう推理小説としての吸引力はあるのだけど、読後感が今ひとつでした。