K-5を入手してからそろそろ1カ月。
ドナドナしたK-7を使っていたころと撮影のしかたがちょっぴり変わったので
メモっておきます。
K-5はカスタムイメージの完成度がかなり高くなっているので、撮影の時は、構図を
決めた後、ほぼ100%、どんなカスタムイメージを使うかを考えるようになりました。
以前は、タマに使うと面白いお楽しみ機能という位置づけだったのですが、
フィルム時代のカメラマンが撮影にあたってどんなフィルムを使うかを考えるのと
同じくらいカスタムイメージを考慮してます(ちょっとおおげさかなぁ~)
カスタムイメージには、”B/W”, ”リバーサルフィルム”、”銀残し”、”雅”、
”ほのか”、”風景”、”人物”、”ナチュラル”、”鮮やか”の9種類が
ありますが、日ごろ使うのは”リバーサル”、”ナチュラル”、”銀残し”
の3種類が多いです。
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まずは”リバーサルフィルム”なのですが、これはその名の通り
リバーサルフィルムっぽく派手派手で鮮やかに写ります。
派手派手といえば、”鮮やか”と”雅”がありますが、”鮮やか”はボクには
おとなしすぎ、”雅”はK-7の頃によく使っていて好きなのですが、
時々色が転ぶことがあり、今ではあまり使わなくなりました。
(日本カメラの今月号で相原さんがK-5の”雅”はよくなったとレビューしてました)。
リバーサルは下のような鮮やかな色彩の被写体にピッタリです。
実物はこんなに鮮やかではない(そもそろストロボ焚いてるし...)のですが、
人のアタマの中では、夏ミカン、空、柑橘系の緑はこんな色だと記憶しているので
全然違和感がないのです(とは言いつつ結構ハデですが...汗)。
このようにボクは”リバーサル”で撮るケースが多いのですが、なんでもかんでも
それでいいかというと違っています。
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下の写真は”リバーサルフィルム”で撮っています。
台車やケースの赤、青が実際よりも派手になる分には構わないのですが、
背景の野菜や民家の庭の木がうるさすぎるし、コントラストが高すぎると、
背面モニターを見て感じました。
なのですぐに設定を”ナチュラル”して撮り直しました。
人のアタマの中で畑の地面とか野菜、庭木が鮮やかだとはインプットされて
いないので、”リバーサル”だと違和感を感じるのです。
また、台車とケースはそれなりに主張しているので、おとなしい
”ナチュラル”にしても写真として成立するだろうと考えました。
あまり知られていないのですが、PENTAXのデジタルシステムの”ナチュラル”
設定は他のデジタルカメラにはない優れた特性のひとつです。
ちょっと目には眠くてシャープさに欠ける画像に見えますが、これだけの
フィルムライクな階調感を含んだ画像をたたきだせるデジカメはない
と思っています。
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さて、次はK-5(645DとK-rにも?)から搭載された”銀残し”です。
映画のフィルムで使われた技法で、彩度を下げ、コントラストを上げます。
”銀残し”効果は不思議で現実の色とは全く異なるのですが、都市の人工物
などを撮るとリアリティが増すのです。
ボクは街中でスナップするとき、ほとんどコレです。
夜に撮るとまたシブくていいです。
難点は露出が難しく特に日中はプラス1程度の補正をするといい結果になる
ことが多いです。
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その他に使うのはイベント撮影を頼まれた時などは”人物”にすることが
多いです。
他のカスタムイメージとちゃんと比較したことがないのでどんな効果が出る
のかはわかりませんが、おそらく肌色が明るくなるとか、シャープネスが
緩くなるとかそんなんじゃないでしょうか?
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そんなこんなで何がいいたいかと言うと、K-5はカスタムイメージを使い
こなすと楽しいですヨ!ということです。
RAW現像で後で画像を作りかえるという方法もありますが、時間も手間もかかる
ので、最初から撮影時に画像イメージを作り、カスタムイメージの
コントロールで構成していくほうが時間の短縮につながりますし、撮影に
多くの時間をかけることができます。